樟の森の研究室

斐伊川が久野川や三刀屋川と合流する地点、木次線がことことと走る線路のすぐそばに住まいし、ここで生きる術と学びを記していきます。

倫理・公共

「コリーニ事件」を観て

昨日、映画「コリーニ事件」を観た。しかも出雲で。これは劇場貸切かと思ったが、妻とあわせて3人の観客だった。T.ジョイ出雲で9/10まで。行ける人はぜひと思う。理由と見方などいくつか。 ◆予告編など一切目にいれずにふらりといくのがいい。この映画の最大…

加藤歓一郎の国家主義とはなんだったのか

「灯台もとくらし。加藤歓一郎は日中戦争頃より強烈な国家主義者となり戦時教育の第一線にたっていた。図書館で見つけたこの記述でようやく見えなかったものが見えてきた。霧の中から。宮澤賢治と加藤をつなぐ線を探してみよう。政治と宗教と文学と農学がひ…

グローバリズムは戦争を不可能にしていくが戦争反対という主体を許さない

終戦記念日、つれづれなるままに。 今日はたまった仕事の1日であった。とはいえ仕事はまだ終わってはいない。敗戦ではなく終戦と名付けることでこの日が記念すべき日となった、日本という国家にとって。 平和を祈る日であるという認識にさほど間違いはない…

「世間をお騒がせして…」〜理非を問えない日本というシステム

7月13日であろうか。NHK総合テレビが全国ニュースである問題を報じた。「自治体が主催する夏休みの子ども向けのツアーやキャンプなどが、いま、各地で次々と中止に追い込まれています」というもの。SNSでは方方でああでもないこうでもないと、感情的祭り…

宇沢弘文「社会的共通資本」を読みながら

明日、私たちがまだ知らない世の中のしくみ〜『社会的共通資本』(本の話#0007)を開くにあたって、どういうふうにのぞんだものかとあぐねていた。 3つの文をあげて、考えてみている。 小島寛之《いつも先生は、温かい励ましの言葉をくださった。塾の先生で…

JJの贈り物#002~地域とは問題が解決できなかった前回の地理的範囲より広い範囲のこと

4年ばかり前のこと。島根県の邑南町へグリーンツーリズム研修で訪問したときに、こう言われたことが宿題のようにして耳に残っている。 「雲南市。(われわれとは)レベルが違いますね(笑)。なんでもできるでしょう(から、われわれのことが参考になるかど…

JJ(ジェイン・ジェイコブズ)の贈り物#001〜序

Jane Jacobs,1961"The Death and Life of Greate American Cities,『アメリカ大都市の死と生』山形浩生訳(鹿島出版会)。この本を読む資格を手にしているような気がする。読めなかったものが読めるようになっている。島根県吉賀町に引っ越してくる直前に買…

都市農村交流の本気とは

本気でやるとはどういうことか。 端的には生死がかかっているということ。ことの軽重にかかわらず。それは、個が、身体的なもの、感覚的なものを通して、世界との接続がある場合である。 ただ、生死を賭する経験など21世紀の日本社会ではのぞむべくもないし…

主要農作物種子法を廃止する法律についての雑感

先月であったか、議会を通ったのは。主要農作物とは、稲、小麦、大豆だったかな。稲にとっては戦後何度目かの大きな曲がり角にはなると思う。これで、稲作が大打撃とか、壊滅とか、乗っ取られるとか、まあとにかく最近は煽りが多い。とりわけウェブ上には。 …

国家機構は交通形態から生まれる

「国家機構は交通形態から生まれる。つまり中央と地方を結ぶ「道」から生まれたということになるだろう。」 保立道久の研究雑記〜2017年4月21日 (金);基本の30冊、平川南『律令国郡里制の実像』 至言。現代の政治においても、道路や新幹線の誘致・建設と…

相模原施設殺傷事件にどう向かうかは日本社会の重大な節目となる

相模原施設殺傷事件から半年が経過した。 私は新聞・テレビ・ネットを含めたメディアのニュースをほとんど見聞しない。理由は種々あれど、流れるニュースの大半はニュースとしての価値のない、たとえばいえば「今日はいい天気ですね」と同水準のもの、すなわ…