樟の森の研究室

斐伊川が久野川や三刀屋川と合流する地点、木次線がことことと走る線路のすぐそばに住まいし、ここで生きる術と学びを記していきます。

ハンザケの産卵シーズンとなり

 オオサンショウウオ。ハンザキ、ハンザケと呼ばれる両生類は出雲地方山間部ではなじみ深い生物である。3000年前から姿を変えることなく生存している”生きた化石”であり、日本固有種でもある。生きた化石とされるのも、シーボルトが日本からヨーロッパに持ち帰ったことに由来するのだが、鳥や蝶とくらべ人気・認知の度合いは低いのだろう。中国地方が生息分布の中心でもあり、研究・調査・保護活動も盛んである。とはいえ他地域と比較すればのことであって、絶対数は圧倒的に少ない。どの自然環境分野でもそうであろうが。

 年々昆虫採集を趣味とする人間が減ってきていることを耳にするように。

 さて、9月2日に近所(といっても車で30分)でオオサンショウウオの観察会があるという。そんなこともあって、妻が経営するカフェ・オリゼの今日の黒板にこんな文言を書かせてもらった。

 オオサンショウウオに限らない。大量絶滅の時代を迎えているいまの世界のありようを見つめながら、日々を生きるあり方の針路を定めていこう。

 なにを話し、なにを書き、なにを買い、食べ、つくるのか。

 

 島根・鳥取・岡山・広島・山口の中国5県にすむみなさん。

 秋の虫が鳴く夜の向こう、どこかに感じるその山の向こうにある渓流のどこかで、今宵、やがて滅びることになるオオサンショウウオが卵を産んでいます。その生命の行末に思いを馳せてみましょう。地には平和を。