樟の森の研究室

斐伊川が久野川や三刀屋川と合流する地点、木次線がことことと走る線路のすぐそばに住まいし、ここで生きる術と学びを記していきます。

畑もちを搗く〜その2

 12月28日。働きに出ている豆腐屋さんで年取りの畑もちを搗いた。

 畑もちを搗く〜その1であれこれと思案したが、成り行きの末、以下のレシピとなった。

◆材料

・もち米1升……精白したものを購入

・もちアワ0.5合……焼畑2016年産。精白後、水に浸すこと2日。

・タカキビ1合強……焼畑2017年算。皮むきをミキサーで行い、3割程度が挽き割りとなったものを風選。さらに水選したものを5日ほど水に浸したもの。水換え3〜4回。とくに最初の数日は半日で換えるくらいがよいのだと思った。

※アマランサスとヒエは今回、入れなかった。それでよいと思う。もち米とタカキビだけでよいのではとも思う。もちアワをふやすのであれば、タカキビを減らしてもいい。挽き割りの度合いはもう少し増えてもいいのでは。

合計1升2合程度

◆手順

1. 蒸す水(熱湯)を用意する。今回は餅つき機を使った。杵で搗く場合、こねの工程に時間をかけないと、雑穀が飛び散る。

 蒸す機械にもよるのだろうが、もち米100%の水の量と同じにした。

2. 蒸し器(今回は餅つき機)の下からもち米8割、その上にタカキビその上からモチアワをのせ、もち米2割ぶんをのせる。

3. 蒸す。(機械まかせ)

4. 搗く・こねる。(機械まかせ)

5. 搗きあがったらすぐに丸餅にして保存。

 搗きたての餅を味見がてらほおぼったが、想像を超える美味しさ! 来年はもっとたくさん搗きたい。ほんのりピンクがかった色であり、白いもちをあわせて紅白にもみえるので、よいのではなかろうか。

 このレシピ(雑穀の配分)は、結果としては匹見(島根県益田市)のたかきびもちに近い。

 『聞き書島根の食事』に、たかきびもちとしてこうあるものだ。

《精白したタカキビを二、三割、もち米と一緒に蒸してもちを搗く。たかきびのつぶつぶと香ばしさは、また変わったもちの味である》

 匹見といえば、とち餅が有名であり、栃の実の味わいに対する嗜好が、ここにひいたタカキビモチにも表れているのではなかろうか。つぶのまま搗くということ、そして材料としてはもち米があくまで主ということ。他の山間地域で大正後半から昭和はじめにつくられていたタカキビモチが、粉にひいたり、あるいはいったん搗き潰したものを加えたりするのとは違う。

 過疎地の典型のようにいわれるが、このタカキビモチからうかがえるのは、もち米をふんだんに使えるような産業の進展が大正期の匹見にあったのだと推し量れる。

 モチのねばりは、いまでこそ、もち米を使って簡易に得られるわけだが、かつて、タカキビだけからもねばりを得ようとしたその苦労を思うと気が遠くなる。

 さて、食し方としてはシンプルな雑煮があいそうな気もするし、焼き餅も捨てがたいと思われるが、それについては、次回。